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2009年2月17日 (火)

あなたは、耐えられますか?官と民の給与格差

官と民の給与格差が大きいことは、みなさんもご承知かと思いますが、官民格差の現状と、格差を正す方法をまとめたので、報告します。

◆官民格差の現状

2007年度の官民格差の現状は、下記のとおり。

独立行政法人ならびに、特殊法人は、事務・技術職員の平均給与、民間企業は、1年を通じて勤務した4,543 万人分の平均給与を用いた。

グラフのとおり、官と民の給与格差は、極めて大きいといえる。

最大である、特殊法人の事務・技術職員との格差は、378万円

民間給与は、2007年度にわずかながら増加したとはいえ、それまで8年連続して減少していたこと、公務員の給与の原資は、全ての老若男女が支払う税であるから、官民の給与格差が著しく大きい現状は、到底、適正なものとは、いえない。

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出所:民間給与実態統計調査(国税庁)、地方公務員給与実態調査(総務省)、国家公務員給与実態調査など

◆官民格差が生じる原因

国家公務員であれば、人事院、地方公務員であれば人事委員会が、一定規模の民間給与を基準に給与水準を定めた勧告を行ない、それに基づき、国政であれば、内閣が勧告の取扱いを決定し、国会の議決により、給与水準が決定されている。

ここに、以下の大きな問題がある。

◎従業員規模の大きい民間企業の給与を基準としている

人事院勧告:企業規模50人以上かつ従業員規模50人以上の民間企業の給与水準
人事委員会勧告:企業規模50人以上でかつ事業所規模50人以上の都道府県内の民間事業所の給与水準

◎基準となる民間企業の給与が、実際の民間給与より高くなる(ラスパイレス方式

公務員の年齢構成・労働力構成を、ベースとなる民間企業に適用して、ベースとなる民間給与を算出する(これをラスパイレス方式という)ため、ベースとなる民間給与が、実際の民間給与よりも高くなり、当然ながら公務員給与が高くなる。

この2点に加え、基本給を決定する俸給表が、年功序列となっていることも問題だ。
職責が高くなくても年齢が高くなれば、職責の高い若年者の給与よりも高くなるような、俸給表となっているのだ。
話を、単純化すれば、35歳の課長と55歳の平社員が、ほぼ同じ給料になるような、棒給表になっているのだ。

◆官民格差を正す方法

官民格差を正す、方法としては、下記2案が、考えられる。

◎案1
人事院・人事委員会の給与勧告を下記に改める。
・比較対照を、全民間企業の給与水準とする
・ラスパイレス方式による比較の廃止
・年功序列の棒給表を改め、適切な範囲で能力主義を導入する

◎案2
人事院・人事委員会を廃止し、政治主導で、国会・地方議会において給与水準を決定する
その際には、国家公務員、地方公務員に、労働三権を付与する(範囲は別途検討)
給与水準は、当然案1の指針がベースとなる

2つの案を提示したが、チーム『民』としては、案2を推奨したい。
理由は、公務員の給与の原資は、国民が支払った税であるので、民主主義国家においては、主権者たる国民の代表である議員が、議会の場で、決定するのが原理原則に適っているから。

これを断行するには、まずは議員自身の給与を削減することが前提条件となるのは、言うまでもない。

労働三権を付与すると、ストを懸念する方もいると思われるが、たとえ給与が下がったとしても、民間企業に比べれば、遥かに安定した職場であることは、公務員自身が知っている。
ストを続け、国民生活に多大な影響を与えれば、国民や住民が黙っていないし、新しい公務員を採用すれば、その先には解雇もある。そんな簡単に民間企業に再就職できないことは、公務員自身が分かっている。

だからストするにも、かなりの覚悟を決めて行なわなければならない状況は、できているので、簡単にストは出来ないといえる。

上記を分かっているからこそ、人事院の改革に強く抵抗しているのだと、断じてよいだろう。

公務員が給与水準をあげたいのであれば、民間企業の給与が総じて増加するような、具体的な施策を考え、行なえばよい。
それこそ、公僕の果たす役割ではないか。

議員も公務員も、老若男女が支払う税により、雇われていることを忘れてはならない
民間給与が減少し続けているのであるから、議員・職員の給与が削減されるのは、当然であり、削減されないのであれば、私たち、生活者・庶民・しみんが、声をあげ、政治を動かしていかなればならない。

小泉元総理は、郵政民営化が改革の本丸と、叫んでいたが、私たちに言わせれば、官民格差の是正こそ、改革の本丸である

議員も含めた官民格差の是正が、選挙の争点になることを、望む。

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コメント

政治家は官僚の機嫌を損ねては明日から仕事になりません。そこで実質的にハンドルは官僚任せになります。行革に威勢のいい公約をしている党もありますが政権の座を得ればトーンダウンする可能性もあるでしょう。議員のみが議案の決定をしている現制度では永遠に役人天国はなくならないのではないでしょうか。裁判員制度のように、議会議決に国民の常識と正義感を参加させよという主張をしています。具体的には「重要な政治テーマ毎に政党を選ぶ参政員制度」です。投票した途端に国民の政治意思は議員の所有になり自由委任したことになります。大多数の議員は政官産業出身ですから顔は国民を見ていても本心は不明です。子孫に責任を持つのは政治家ではなく、国民です。国民主権という以上、「一任」でなく議決に参加できなければなりません

投稿: ミネ | 2010年7月 9日 (金) 10時15分

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